「35J」と「20 J/cm²」は、比べられません|家庭用脱毛器5社の数字を並べた記録
※仕様・価格は変更されます。最新の内容は必ず各メーカーの公式情報でご確認ください。効果には個人差があります。
46歳の男性です。家庭用脱毛器を2年使っています。
まず、この2つを見てください。どちらも公式サイトに出ている数字です。
どちらが「強い」と思いますか?
- 35J(ジュール)
- 20 J/cm²
35のほうが大きい——そう思った方が多いと思います。私もそうでした。
でも、これは比べてはいけない2つです。単位が違うからです。
そして単位を揃えると——大小が逆転します。
【結論】数字は出ています。でも、そのままでは比べられません
5社の公式サイトを実際に見て、出ている数字を並べました。
| 方式 | 公開されていた数字 | |
|---|---|---|
| ケノン | 光(USPL) | 1照射の総出力 35J/照射面積 7cm²/300万発 |
| MYTREX MiRAY | 光 | 最大 23J/照射面 3.4cm² |
| トリア 4X | レーザー | 20 J/cm² |
| ブラウン | 光 | 見つかりませんでした |
| OPUS BEAUTY | 光 | 見つかりませんでした |
※2026年9月時点、各メーカーの公式サイトを見た範囲での記録です。ケノンの35Jは「極強」カートリッジ・レベル10、300万発は「スーパープレミアム」カートリッジ・レベル1として記載されていたものです。7cm²がどのカートリッジのものかは、確認できませんでした。仕様・価格は変更されます。
「J」と「J/cm²」は、別の単位です
J(ジュール)は、1回の照射で出したエネルギーの合計です。
J/cm²は、1cm²あたりにどれだけ当たったか、です。
広い面に配れば、1cm²あたりは薄くなります。狭い面に集めれば、濃くなります。
つまり、面積を見ないと意味が分かりません。
実際に、割り算してみます
| 公式の数字 | 照射面積 | 1cm²あたり | |
|---|---|---|---|
| ケノン | 35J(総出力) | 7cm² | 約5.0 |
| MYTREX MiRAY | 23J(総出力) | 3.4cm² | 約6.8 |
| トリア 4X | 20 J/cm²(もともとこの単位) | 20 | |
見てください。順番が入れ替わりました
- そのままの数字:35 > 23 > 20
- 1cm²あたり:20 > 6.8 > 5.0
- まったく逆になります
これが、比較サイトの数字を鵜呑みにしてはいけない理由です。
大事な注意:この割り算も、そのまま信じないでください
ここまで書いておいて何ですが、上の割り算にも問題があります。正直に書きます。
この計算の限界
- ★レーザーと光は、そもそも仕組みが違います。同じ「1cm²あたり」に直しても、レーザーの20と光の6.8を並べて優劣は言えません
- ★ケノンの35Jは「極強」カートリッジ・レベル10の数字です。7cm²が同じカートリッジのものかは、公式の文章では確認できませんでした
- MYTREXの23Jも最大値です。常にこの出力が出るわけではありません
- そもそもエネルギーが強い=よく効く、とは限りません
つまり、揃えても揃えきれません。
この割り算は「どっちが強いか」を出すためのものではなく、「単位を見ないと、逆の結論になりますよ」ということを示すためのものです。そこだけ持ち帰ってください。
調べ方を、正直に書いておきます
この記事の調べ方
- 5社の公式サイトを見ました(2026年9月時点)
- 見たのは公開されているページだけです。問い合わせはしていません
- 「見つかりませんでした」は「存在しない」という意味ではありません。別のページにはあるかもしれません
- 5社では少ないので、「業界全体がこうだ」とは言えません
- 私が実際に使ったのは1機種だけです。他は使っていません
これは統計ではなく、記録です。そのつもりで読んでください。
全体の表を出します
| 出力 | 照射面積 | VIO | ヒゲ・男性 | 価格 | |
|---|---|---|---|---|---|
| ケノン | あり | あり | あり | あり | 79,800円 |
| MYTREX MiRAY | あり | あり | あり | あり | 92,800円 |
| トリア 4X | あり | なし | なし | なし | 86,000円 |
| ブラウン | なし | なし | なし | なし | なし |
| OPUS BEAUTY | なし | なし | なし | なし | なし |
※価格は税込。ブラウンとOPUS BEAUTYは複数モデルを扱っているため、単一の価格が確認できませんでした。「なし」は「筆者が見たページでは見つけられなかった」という意味です。
【発見1】数字が画像の中にしか無いことがあります
これは、調べていて一番ひっかかったことです。
文章を探しても出てこないのに、画像には大きく書いてありました
ある社の「35J」と「7cm²」は、ページの文章ではなく、画像の中に書かれていました。
私は最初、文章だけを見て「この会社は出力を公開していない」と勘違いしました。
実際には、大きく、はっきり出ていました。
これは読む側にとって、けっこう厄介です。
何が困るか
- ページ内を文字で検索しても、ひっかかりません
- スマホで縦に長い画像を、延々スクロールして探すことになります
- 比較サイトが「記載なし」と書いていても、実際にはある可能性があります
だから、公式サイトは「画像も含めて」見てください。私はこれで一度間違えました。
【発見2】5社のうち2社は、何も出していませんでした
出力も照射面積も見つからないメーカーが、2社ありました
画像まで含めて見ても、強さに関する数字が見つからないメーカーが2社ありました。
もちろん、別のページには書いてあるのかもしれません。私が探した範囲での話です。
ただ——買おうとしている人が普通に見るページに、なかったのは事実です。
クリニックを調べたときも、同じことが起きていました。5院のうち機種名を公開していたのは1院だけでした(5院を見比べた記録)。
脱毛の世界は、中身の情報が出てきません。クリニックでも、家庭用でも。
【発見3】同じメーカーの中でも、数字が揃っていません
これは、私が一番驚いたところです。
数字ごとに、条件が違いました
ある社のページには、こう書かれていました。
- 35J——「極強」カートリッジ、レベル10のとき
- 300万発——「スーパープレミアム」カートリッジ、レベル1のとき
- 7cm²——どのカートリッジのものか、私には分かりませんでした
3つの数字が、それぞれ違う条件のものでした。
これは、隠しているという話ではありません。ちゃんと注意書きが付いています。読めば分かります。
問題は、買う側が、それを揃えて考えるのが難しいことです。
だから、こうしてください
- 数字の近くにある小さい注意書き(※印)を必ず読む
- 「どのカートリッジの」「レベルいくつの」数字かを確認する
- 条件が書いていない数字は、比較に使わない
これはクリニックのときと、同じ構造です。安く出ている価格が蓄熱式で、熱破壊式は「カウンセリングでご案内」だった院がありました(その記録)。大きく出ている数字と、実際に自分が使う条件は、別のことがあります。
【発見4】「ヒゲに使える」と書いてあるかは、はっきり分かれました
男性には、ここが一番実用的だと思います。
| ヒゲ・男性 | VIO | |
|---|---|---|
| ケノン | あり(男性のヒゲにも使える、と明記) | あり(粘膜部位は控える) |
| MYTREX MiRAY | あり | あり |
| トリア 4X | 見つかりませんでした | 見つかりませんでした |
| ブラウン | 見つかりませんでした | 見つかりませんでした |
| OPUS BEAUTY | 見つかりませんでした | 見つかりませんでした |
口コミの「ヒゲにいける」と、公式の「ヒゲに使える」は別物です
私は2年前、口コミで「ヒゲもいける」と言われている機種を候補にしていました。
でも今回、その機種の公式サイトを見たら——ヒゲについての記載は見つかりませんでした。
もちろん、別のページにはあるかもしれません。ただ、私が見た範囲にはありませんでした。
これは、優劣の話ではありません。メーカーが公式に案内していない使い方を、口コミだけを頼りに真似するのは危ない、という話です。
ヒゲやVIOで使いたいなら——公式に「使える」と書いてある機種を選んでください。それが一番はっきりしています。
【発見5】値段も、ほぼ同じでした
79,800円・86,000円・92,800円
価格が分かった3社は、79,800円/86,000円/92,800円でした。
いちばん安いものといちばん高いものの差は13,000円。率にすると16%ほどです。
私が買ったときも「みんな同じくらいの価格だった」という記憶でしたが、今もそうでした。
だから、値段でも決められません。
ここもクリニックのときと同じでした。値段が近ければ、値段では選べません。
では、何で選べばいいのか
2年前の私は、ここで詰まりました。そして「美顔器としても使えるから」で決めました(3機種で悩んだ記録)。
今回あらためて調べて、選び方をこう整理しました。
1. 総出力と、1cm²あたりは、意味が違います
どちらが自分に必要か、で考えてください
- 1照射の総出力が大きい=一度に広く撃てる=早く終わる
- 1cm²あたりが大きい=一発が濃い
- 照射面積が広い=手入れの時間が短い=続けやすい
家庭用は、続けられるかがすべてです。どんなに良くても、面倒でやらなくなったら効果はゼロです。
腕や足など広い場所に使いたいなら、照射面積は効いてきます。私が2年前に候補から外した機種も、理由は「照射範囲が狭い」でした。
2. 比べられるところで選んでください
| 比べられる(ここで選ぶ) | 比べられない(気にしない) |
|---|---|
| 方式(光かレーザーか) | 単位の違う数字どうし |
| ヒゲ・VIOに使えると書いてあるか | 方式をまたいだ強さの比較 |
| 照射面積(同じ単位なので比べられます) | ランキングの順位 |
| 脱毛以外に使えるか | — |
| 保証の年数 | — |
| 値段(差は小さいですが、確実に比べられます) | — |
買う前に、確認してほしいこと
公式サイトで、この5つを探してください(画像の中も見てください)
- 方式——光(フラッシュ)か、レーザーか
- ヒゲに使えるか——男性は、まずここです
- VIOに使えるか——書いていないなら、使えないと考えてください
- 照射面積——広いほど、手入れが早く終わります
- 保証——何年か。延長はあるか
そして「書いていない=できない」と考えるほうが安全です。ヒゲやVIOに使えるなら、メーカーは書きます。書いたほうが売れるので。
大切な注意です
必ず読んでください
- 私が実際に使っているのは1機種だけです。他は使っていません
- この記事は公式サイトに何が書いてあったかの記録で、性能を比較したものではありません
- 掲載した割り算は単位の違いを示すためのもので、優劣を示すものではありません
- 家庭用の機器は医療機器ではありません。「永久脱毛」ができるのは医療機関だけです
- 効果には個人差があります
- 仕様・価格は変わります。必ず公式で最新をご確認ください
- 使用の際は取扱説明書に従ってください
まとめ
5社の公式サイトを見て分かったこと
- ★「J」と「J/cm²」は別の単位です。面積を見ないと意味が分かりません
- ★1cm²あたりに直すと、数字の大小が逆転しました(35>23>20 → 20>6.8>5.0)
- ★ただしレーザーと光は仕組みが違うので、揃えても比べられません
- ★数字が画像の中にしか無いことがあります。文字検索では見つかりません
- ★同じメーカーの中でも、数字ごとに条件(カートリッジ・レベル)が違いました
- ★5社のうち2社は、強さの数字が何も見つかりませんでした
- ★「ヒゲに使える」と公式に書いてあるかは、はっきり分かれました
- ★価格は79,800〜92,800円。差は16%ほど
- だから「比べられるところ」で選ぶ(方式・ヒゲ/VIO対応・照射面積・保証・多機能かどうか・値段)
2年前、私は3機種を前にして詰まりました。
今回あらためて調べて、あのとき詰まったのは私のせいではなかったと分かりました。数字は出ているのに、そのままでは比べられない——そういう作りになっていたのです。
だから、こう伝えたいです。
スペックを何時間も見比べるより、「自分は何に、どこに使うのか」を先に決めてください。そのほうが早く決まります。